今回からは固定資産の2級の範囲。3級の取得を目指す人は前記事までの理解でおk。2級の取得を目指す人は、ここからちょっと難易度が上がるので心して。とはいってもあくまで今までの考え方をベースにしていくので、ひとつひとつ抑えていけば問題ない。
定率法とは
3級では減価償却方法は「定額法」のみの出題だったけど、2級は新たに「定率法」と「生産高比例法」という二つが加わる。今回は「定率法」について。
定率法とは、毎年一定の率で減価償却する方法のこと。
定額法が、一定の額だったのに対して、年間10%で減価償却するよ!みたいに率を定めておくやり方もあるようだ。ちなみにどの方法を取るかというのは各企業が選択できるとのこと。
定率法による減価償却~価値の下落を考慮して減価償却する~
定額法の特徴は、毎年同じ率で減価償却を行うため、初年度が一番減価償却費が大きくなることだ。
初年度から徐々に減り幅が少なくなっていく。これは随時新しいモデルが発売されるようなパソコンみたいな備品を思い起こしてみればわかりやすいと思う。
一年間だけは「これ最新機種なんで!」とドヤ顔で使っていられるものでも、新しい機種が出た瞬間、古いものとなる。市場価値自体が下がってしまうんだな。大して減価償却しておらず、性能としても問題ない。けれど時間によって価値が下がるものがある。
定額法だとそれが考慮できない。売却した際なんかに価値の下落を把握できていないと、固定資産売却損がやたらめったら膨れ上がることになりかねない。じゃあこの価値の下落をちゃんと把握できるようにしましょう、ということで登場するのが「定率法」というわけ。
一年目、大きく減価償却することで減価償却の速度自体は上がる。
そこから徐々に減価償却の速度を落としてやる。こうすることによって、時間による価値の変動にも対応が可能になったというわけだな。
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