さて、少し前の記事にて「減価償却累計額」という中ボス臭漂う単語が出てきた。今日はそれについて。
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「減価償却累計額」という勘定科目の不思議な取り扱い
まず、現時点でわかっている「減価償却累計額」についての復習。
使用するのは、減価償却の仕訳を「間接法」で行った場合、貸方に配置する勘定科目。
うん、わからんよな。なんだこれ。ってなるよな。
「減価償却累計額」というのは過去記事に記載したとおり、減価償却費の対になるためだけに作られた勘定科目である。ぶっちゃけ「深く考えないでね!」という一言でこの解説終わらせられる程度に中身のない勘定科目である。
まぁ、このブログのモットーは鳥頭でも簿記二級合格できるという大々的自己主張なので、「減価償却累計額」の正体について無理矢理言及していこうではないか!
無理矢理分類するならば、「減価償却累計額」は資産の勘定科目だ。
「んお??資産の勘定科目なのに、貸方に記入??管理人寝ぼけながら記事書いとんな」
い ま は お き て る よ 。
起きてる頭でちゃんというよ、「減価償却累計額」は資産の勘定科目だと。
これは、固定資産のとある特性が関わったが故のこと。
「減価償却累計額」が資産の勘定科目である理由は「そういうもんだから」?!
まず固定資産の一番特殊な点、それは減価償却しなきゃいけないこと。また復習になるけども、減価償却ってのは一体なんだっけか。忘れているようならば下記記事にて復習すべし。
減価償却とは、購入した固定資産を数年にわたって費用に変えることだった。本によっては減った価値を費用に変える、みたいなことが書いてあったりもするけど、とにかく今持っている資産から費用が発生する、その価値の減少を減価償却という。
さて、仕訳の基本的なことの復習になるけど。
仕訳ってなんだったか、みなさん覚えていますか?
このブログの最初のほうの記事で解説したとおり、仕訳っていうのは何かと何かの現象をイコールで結ぶ行為だった。簿記をやる上で一番単調で大事な考え方のひとつですね。
これを踏まえて固定資産、間接法の仕訳を見てみる。
借方にはいるのは、「減価償却費」いわずもがな、費用の勘定科目。これが増えたという現象とイコールになるものを探さないといけない。
直接法の場合は、「建物」とか資産を直接減らしていた。資産のマイナスは貸方の現象になるので、イコールで結べる。
しかし、間接法は資産をマイナスにしてややこしくなることを防ぎたい計算方式である。「固定資産の勘定科目を減らす」以外にも何かしら方法でもって借方と貸方をイコールにしないといけない。「じゃあ、それ用に勘定科目つくればいいじゃん!」そんな安直な発想のもと生まれたのが「減価償却累計額」の勘定科目だ。
「なんでこれが資産の勘定科目で、貸方にあんの?」という疑問に関しては、「そのために作られた勘定科目だから」という毒にも薬にもならない答えが出てくるというわけだな。いわば「減価償却累計額」は、はりぼての勘定科目であり、「マイナスの貯金」のような位置づけの勘定科目となってしまったというわけ。
「減価償却累計額」の活用時の注意事項 ”名前が長い”
ちなみに「減価償却累計額」の勘定科目だが、扱う固定資産によって少し形を変えることで有名。
という感じで「なんとかかんとか減価償却累計額」という鬱陶しい形を取るので回答の際注意が必要。「車両運搬具減価償却累計額」なんてめちゃくちゃ長いので、回答用紙に記入するときにも注意してね。
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