前回、売買目的有価証券の評価の方法は、決算時期に時価と比較してその差額を「有価証券評価益」「有価証券評価損」とするとかなんとか言ってた。今回は決算の報告が終わってからの仕訳の方法について。ちなみにこれは2級の範囲ね、ちょい難易度高いかもしれないので心して。
さて。決算時期に時価と比較して仕訳を行った売買目的有価証券だけども、決算終わってからそのまま時価に振り替えて仕訳を続ける方針を採っている企業と購入時の金額に戻す方針の企業が存在する。
購入金額を忘れ、時価に振り替える方針のことを、切放法。
再び購入金額に戻す方針のことを、洗替法と呼ぶ。
はい、きました。鳥頭大混乱シリーズ。管理人はなぜか切放法と洗替法を逆に覚えてて大変な目にあったよ、辛いです!カープが好きだから!
そんな一連の事故の原因として、鳥頭氏は「いろいろ頭の中に色とりどりのはてなマークが出てきたので、慌てて読み進めたら肝心なところを覚え間違っていることに気がつかながった」とメルヘンに供述しており(ry
・・・管理人のようにならないためにどっちがどっちかごっちゃにならないようにここで頭に叩き込むことをお勧めしたい(切実)
『購入価格と切り放す考え方は切放法』だからね。
さてそれぞれがどういうものなのかちゃんと説明したい所存。
まず切放法から。
先述の通り、一旦時価に振り替えた有価証券をそのまま時価にしておく方法のこと。わざわざ戻す手間がいらないことがめんどくさくないポイント。現在の時価を基準にどれだけで売れたかという集計をしていくため、現在どれだけの価値のあるものを保有しており、それをどれだけで売ったかという「現在」に焦点を当てた会計方法、それが切放法。
考え方として為替取引、1ドル100円とかなんとか毎朝ニュースでやってるあれとよく似てる。現在どれだけの価値があるかという観点からスタートするイメージ。
ただこの切放法だとひとつ問題点が出てきた。
たとえば購入金額100円、時価101円の有価証券があったとする。それを102円で売買したとする。切放法ならば1円分利益が出たということになるけど、仕入れたときと比較したら2円分儲けが出てるわけなんだな。結局この取り引きは自分にとってプラスなのマイナスなの?っていうのが切放法ではわからない。
そこで出てきたのが洗替法。
先述の通り、決算が終われば購入した金額に戻す方法のこと。ちょっとめんどくさいけど、購入した金額と売った金額が一目瞭然でどれだけ利益が出たかがわかりやすくなってる。
言ってみれば八百屋さんが仕入れたものを売るような感じ。商売っていう側面が強い。 切放法が「現在」に焦点を当てているのとは対照的に、洗替法は「過去」に立ち返り、ものを売買する感覚で有価証券を扱っているというのがポイントだわな。
自分で書いてて思うけど、この辺はやっぱむずかしいので、時間をかけてでもゆっくり理解を深めることをおすすめする。
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