前回、売買目的有価証券の解説をするにあたって、「ばいばいもくてきゆうかしょうけんってなーに」っていうことから「かぶしきってなーに」というお話をしていたと思う。今回はその続編。
株主というのは「会社の権利の一部を保有する人」だった。これをもっていると「株式総会」で経営に口出しすることができたり、その会社が提供しているサービスを安価で受けられたりとメリットがある。
その会社の社員として、会議に参加して意見したり、社員割り引きできたりするイメージかな。
この株式、持っていると他にもいいことがある。
・売ったらお金になる。
株式というのは時価がある。そして転売することが可能。
買った株式をその額以上で売ると当然利益が出る。逆の場合は損失が出る。これを「有価証券売却益」「有価証券売却損」という。
書いて字の如く、有価証券を売った時に出る利益、損失に対して使用する勘定科目。
ちなみに有価証券ってのは価値のある紙切れっていう話だったけど、ゆきちさんとの違いは何かというと、金銭に今すぐ換金できないことだった。
株式はお金を出して権利を買っているようなもの。だから、その会社の業績によって価値が変わる。そして時価が生まれる。その権利自体をほしいという人に売ることはできるけど、会社自体に「権利要らないのでお金返して」というのはできないというのが株主が守らなければいけないルール。
・配当金がもらえる。
株式持ってて得することぱーと2。
配当金とは、株式の保有額に応じてもらえる給与みたいなもの。毎年株主総会で決定した金額分株主にリターンがある。
売買して出た利益と受取配当金が株主にもたらされる収益になる。
配当金は、配当金領収書という形で届いて、各株主さんたちは自分で換金していく形になる。
ここのポイントは、「受取配当金(収益の勘定科目)」は「現金」として処理を行えること。すぐに現金に換金できる=「現金」の勘定科目が使える、というわけで。
実際の仕訳問題を見ていこう。
問:配当金領収書が100円送付されてきた。
この場合、収益を100円得たことがわかる。貸方に使用する勘定科目は「受取配当金」。
そして、配当金領収書はすぐに換金できるものなので「現金」が増えたという認識になる。過去記事の「小切手が増えた」という現象と同じ。つまり借方の勘定科目は「現金」。
こんな感じ。
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