鳥頭奮闘記

「3歩で忘れる鳥頭」と称された管理人が送る備忘記録。人生って常に修羅場。

道徳観の違いではなくて、コミュニケーションの問題かもしれない

 

増田にてこんな記事を発見しました。

anond.hatelabo.jp

内容は倫理感・道徳観について。ものを落としたとき落とした人が悪いか、盗んだ人が悪いか。的な話。

  

この増田さんの意見としては以下のような感じ。

「もちろん盗んだヤツが一番悪いが、注意を怠ったあなたにも若干の責任があるとも言える」ぐらいのニュアンスだと思っていて、「落とした人が悪い」という言葉は主に「自分にも責任があると思って諦めろ」という、盗人に対しての憤りを落ち着かせるために自分に言い聞かせるものであって、基本的に被害者に対して掛ける言葉では無いと思っていた。

ところが増田さんの連れ合いは違うようだ。

「落とした本人が100%悪いのであって、別に落とし物を盗む(というか、拾う)人は悪いと思わない

このように考えている人もいて戸惑いを感じたという内容。

 

ちょっと考えさせられたので、思ったことを書いてみます。

 

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原因と善悪の混同

一番に思ったのは「原因」と「善悪」についてが一緒くたに書いてあること。

 

原因はあくまで原因。

財布を落としたことが盗まれることに繋がったなら、「財布を落としたこと」はあくまで原因だと思います。なぜならそれは故意でやったことではないから。意志が絡まないところで起こったことに対して、善悪を引き合いに出し語るのはちょっと違うのかなと。

 

「原因作った方が悪い」という理屈がまかり通るなら、殺人を犯した人よりも、殺される原因を作った方が悪い。みたいな理論も正しいとされてしまうのではないかと感じます。どこのスラム街の価値観だよ。

 

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でも「ものを盗む」ことは善悪で判断できます。それは故意に行ったことだから。呼吸をするように無意識に人のものを盗んでしまう、という人でなければだいたい人は能動的に盗みをはたらきます。そこには道徳観の介入する余地はあります。

 

今回の場合、増田さんの連れ合いさんは、善悪の介入の余地もないことに対して善悪を持ち込んでいるような気がしました。なんとなくズレているような感じがしたのはここでしょうね。

 

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言うべきではないことを言ってしまったことによるスレ違い

ちょっと論点とは違うのかもしれませんが、あと一点気になったことが。

「落とした人が悪い」という言葉は主に「自分にも責任があると思って諦めろ」という、盗人に対しての憤りを落ち着かせるために自分に言い聞かせるものであって、基本的に被害者に対して掛ける言葉では無いと思っていた。

 

ここが、増田さんに激しく同意した部分であり、連れ合いさんとすれ違った部分ではないかと考えています。

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言うべきでない言葉って実際結構あります。

有名なものならば、いじめ加害者側の親が「子供がやったことですから~」ってこととか。部下が上司に「無礼講でいこうぜ!!」ってこととか。

 

これらは有名すぎて言っている人は少ないかもしれないけど、言ってはいけないことってこの世の中には相当数あるものです。

本当に怒らせてしまう案件を鳥頭の世代では「地雷」なんて表現することもあります。

 

その中に、ものを盗まれた人に対して「盗まれた方が悪い」と主張することも入るのではないかと思いました。

 

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「言うべきではないことを言わない」というシンプルな教訓

この増田さんに関しては、そこまで不快に思っていなかったのが文面から読み取れます。どちらかと言えばカルチャーショックに直面したような、単にショックをうけたような感じが伝わってきました。だから地雷であったかと言われたらちょっと違う気がします。

 

一重に連れ合いさんとの信頼関係によるものでしょうね。だからこそ、戸惑い止まりの印象です。価値観の齟齬や違和を、話すことによって不快なものにしない関係性が出来ているのではないかと察します。

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しかし、世の中には信頼関係がないのに言いたいこという人間も存在しています。

「最近の若いやつらは~」と、該当する世代の人に説教垂れる老害しかり。

専業主婦に対して「一日家にずっといられるの羨ましい」なんていう人しかり。

 

コミュニケーションのトラブルなんて、ほぼすべてが「言うべきではないことを、言うべきではない立場の人に言ってしまった」ことに収支するのだと思っています。事故のようなものでしょうね。

コミュニケーションについて、目を見張るほど下手な自覚のある賢い鳥頭は、事故を避ける自信がないからこそ口を閉ざすのです。相手をいらっとさせるぐらいなら、沈黙の方がまだマシですから。

 

コミュニケーションから逃げていることはわかってますよ。

それらを完璧に避けることって、雨粒を機敏に避けながら歩くことと同じぐらい難易度の高いものだと思います。黙るようにしている管理人ですら日常的に、地雷原でタップダンスを踊ってしまうので、その点の難しさは痛い目をもって把握しています。

 

だからこの記事はタップダンサー鳥頭へのいい教訓です。

コミュ障に拍車をかけているとしても、沈黙は自分にとって必要なもので相手を守るためのもの。「言うべきではないこと」を把握するまで黙ることは自分にとって必要なこと。

信頼関係のない人と、ここで書かれている連れ合いさんのようなコミュニケーションをとらないように明日からも鳥頭はちゃんと黙ることにします。

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