鳥頭奮闘記

「3歩で忘れる鳥頭」と称された管理人が送る備忘記録。人生って常に修羅場。

電通22時消灯~「おかしい」に対して考え続ける姿勢~

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過去に電通の過労死自殺について書いたのでそれの関連でもう一つ。

 

 

昨年12月に起こった高橋まつりさんの過労死、そして1991年において起こった過労死を鑑みて、同社は以下のルールの制定を行った。

•22時以降の残業を原則禁止

•22時~翌5時まで全館消灯(電気は個別につけられない)

•残業の上限を法定外月間50時間(所定外月間70時間)から5時間引き下げる

 

 

これで過労死とかなくなるね、やったね電通

 

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そうお気楽に思える人間が日本にどれだけいるのだろうか。難しいことはわからないが、少なくとも管理人はさらに過酷な状況を生み出してしまうルールになるなとしか思えない。

 

今まで残業時間を捻じ曲げて報告するという事例があった中で制定されるこのルールにどれだけの意味があるのか。どうせまた現場でばれなきゃいいんだよみたいなイカサマの如き不正によって同じことを繰り返す。

 

まつりさんも「100時間の残業でなんちゃら」とか言われたけど、ご本人の「10時に帰れるとか奇跡」というツイートを考慮すると明らかに計算あわないもんな。休日出勤も加味するとその2,3倍の残業時間になるし。

 

最後まで会社がその内部で行われていることを把握しきれていないことが報道からも露呈していたし、そんな上層部が「22時までに帰るようにしたんで!」とどや顔で出したルールがちゃんと守られる確立はどれぐらいかな?と聞かれた日には「微粒子レベルです」とゲンドウポーズする以外にどうしたらいいのやらという心境。

 

現場の社員の方々も恐らく同じようなこと思ってんじゃないのかと推測する。

 

残業はさせてもらえない、納期は守れといわれる、仕事のフォローはない。だったら抜け穴探してこっそり残業するしかコマンドがなくなる。やるんでしょ、どうせ。ぶっちゃけそんなもんどこの会社でも横行していることだし。

 

結局会社が把握しなきゃいけないのは、社員の労働生産率と仕事量の関係の考慮であって、電気消すことではない。んなこと現場の上司の仕事だろうがと。その現場の上司にモラルがないからこうなってしまってる現状から会社がやってんだろうけど。

 

管理体制がおかしい。市場がおかしい。ビジネスモデルがおかしい。クライアントがおかしい。利益を出すためなら何にも厭わない厳しい社会がこれを引き起こしたと考えれば相当大きな問題だろう。それでも一番の問題は今回の労災を引き起こした電通がこれを解決策として提示して終わってしまうことだ。

 

 ここが「そういう業界」という言葉で片付けられるような、諦めで終わってほしくない。社員潰してまで引き受ける仕事なんてない。

 

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